楽天・インデックス・バランスファンドの擬似バックテスト
前回の記事では、教育資金用の最有力候補としている楽天・インデックス・バランスファンドについて検討してみました。
これらの記事では全世界株式ETF:VT:バンガード・トータル・ワールド・ストックETFとBNDX:トータル・インターナショナル債券ETFを買い付ける為、ETFでバックテストデータを確認してみました。
これは設定来の期間が短かった為、今回はより長期にデータの確認できるアセットクラスで比較してみます
アセットクラスで比較
Portfolio VisualizerのBacktest Portfolio Asset Class Allocationを利用します。このツールではあらかじめ用意されたアセットクラスを任意の比率で組み合わせてバックテストすることができます。早速設定していきます
アセットクラスの配分比率
データでは全世界株式アセットがない為、擬似的に米国株式セット、米国除く全世界株式アセットを組み合わせます。
GDP比率は2018年時点では60%ですが、ここ20年ほどの平均は40%ぐらいでしょうか。
Stock Market Capitalization to GDP for World | FRED | St. Louis Fed
とりあえず今回は簡易に50%として計算してみます。
本来VTは時価総額比率でリバランスされる為、で固定ではありませんが、ツールの都合上米国50%固定とします。参考程度とお考えください
全世界債券はGlobal Bonds (USD Hedged)という相当と思われるアセットを採用します。これも債券構成比率などがブラックボックスの為、確認しようがありませんがBNDXと多少事なるものほぼ同等のアセットのようです。こちらもあくまでも参考程度とお考えください
それを債券割合30~70%と組み合わせて計算します
リターンデータとチャート
計算結果のデータとチャートです
Portfolio1:株式重視型
Portfolio2:均等型
Portfolio3:債券重視型
全世界債券(ドルヘッジあり)のデータの制約で1999年からのデータになります。
データで確認できる19年間のデータでは大差ない結果になりました。
ドットコムバブル、リーマンショックという2大暴落、それらからの回復期およびここ数年の米国株式の上昇などを含めたこの20年近い期間での債券の一定の有効性は確認できたといえます。
下落耐性は最大ドローダウンー40%の株式重視型に対して、債券重視型は半分のー20%程度に抑えられています。
年間リターン
債券重視型はリーマンショックのー20%とチャイナショックの2015年のみマイナスとなっている以外は、米国株式が3連続マイナスに沈んだドットコムバブル崩壊時でもプラスとなっています
少なくともこの期間においては債券が一定の役割を果たしていることは否定できません。
楽天・インデックス・バランスファンドの擬似バックテスト検討まとめ
- 2大暴落を含めた直近19年間での年間リターン全て6.1~6.2%と大差なし
- 最大ドローダウンは株式重視型ー40%、均等型ー30%、債券重視型ー20%
- 債券重視型は同等リターンながら標準偏差は半分以下と安定
予想以上に債券重視型が健闘する結果となりました。
但し、日本円に対する為替変動を一切考慮していない為、日本円基準とする場合注意が必要です(8/5追記)
株価好調時期はリターンにばかり目が行きますが、下落時に備えることはやはり必要です。
自身の適切なリスク許容度を把握し生活防衛資金を現金で用意したうえでこのようなバランスファンドを積立投資していれば、数年単位での株価の騰落など気にする必要はないですね。
あとは常々言われる株式・債券の逆相関性が薄れて来ているという事もあるので、債券が有効に機能するか見極めたいところです。
次回はリーマンショックへ向かって積立ていった場合どうなるかを検証してみたいと思います
※全世界アセットにおける米国株比率や全世界債券がBNDXと多少異なるなどデータをかなり擬似的に使っているので結果については参考程度という事をご了承願います
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