株式益回りとは
株式益回り(earnings yield)とは、PERの逆数で、株価に対する1株当たり純利益の割合を示したものです
PER:株価収益率、PBR:株価純資産倍率等と並んで株価の割高、割安を示す一つの指標です
例えばEPS5円の株価が100円だとすると株式益回り(%)は5/100×100となり5%となります
PERは100/5の25%です
実際には、これに利益成長率を加味する必要があるなど、単純なこの数字だけで判断できるものではありません
また株式以外の無リスク資産との収益率との差をリスクプレミアムと言い、債券など指定したアセットとの差がイールドスプレッドです
今回は過去のS&P500の株式益回り(earnings yield)の推移を確認してみることにします
S&P500株式益回りの推移グラフ
2018年1月現在
http://www.multpl.com/より引用しレンジを加筆。色付けしたレンジは4%~10%です
過去の平均益回りは7.36%
上記グラフの期間におけるS&P500の株式益回りは 7.36%です
米国株に投資する事による期待リターンが7%などと言われるの根拠はこの過去の株式益回りの平均値にもよります
しかし2000年代に限ると平均は4.53%です
グラフから分かるように2000年代の二大暴落であるドットコムバブルとリーマンショックの影響が大きいです
レンジ下限の4%を下回っているのは、戦前の大恐慌でも無く、この2回だけです
この時は割安と判断できるわけですが、それでも実際買い向かうのはメンタルが試されます
S&P500株式益回りまとめ
- 株式益回り(earnings yield)は1株当たりの純利益(EPS) / 株価で算出
- 株式益回りは成長率も考慮して判断する必要がある
- S&P500の益回り平均は 7.36%
- 2000年代に限ると平均は4.53%
- 2018年12月時点で4.98%
成長率の折り込み、長期金利との差などとの比較も必要な為、単純にこの株式益回りだけでは株価の割安度は計れませんが、覚えておきたい指標のひとつです
過去の米国株価指数であるS&P500が長期にわたって5%程度の益回りで推移しており、この指数に投資する事で同じぐらいのリターンを期待できそうです
私自身はS&P500に関連する投資信託やETFには投資しておらず、米国市場まるごとに投資するVTI:バンガード・トータル・ストックETFを購入しています
個人的にはAMZNなど大型グロース株、セクターETFや高配当株も購入していますが、資産形成のコアとしては全世界、全米などのインデックス投資をメインとしていく予定です
割合は試行錯誤していきますが、長期的にはグローバルインデックスを中心に期待リターン3%を目標値として資産設計を計画し、それ以上のプラスはおまけ程度に考えています
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