米国市場下落に対する債券ETFの効用を確認
米国市場は9月末をピークとして下落、10月以降2ヶ月間リバウンドしながらボックス相場を形成していましたが、クリスマスラリーを前にさらに下落2月の年初来安値を大きく更新しています
長期では株式が右肩上がりの可能性は高いものの、その間には幾度となく調整、暴落が訪れるでしょう。そのたびに耐え切れるかどうか投資家のリスク許容度を問われる事になります
キャッシュ比率を高める、ディフェンシブ銘柄に比重を置くなどの方法もありますが、株式と逆相関を取る債券という手段もあります。
以前の株式ETFと債券ETFによるリスク低減の記事です
私自身は今のところリスク資産の10%弱が債券ETFです。割合として20%程度までの範囲で考えています
リーマンショックなどで効果を発揮した債券ですが、以前ほど単純でも無いようです。
実際この4ヶ月ほどはどうでしょうか?
VTIとTLTの4ヶ月チャート比較
赤:VTI:バンガード・トータル・ストックETF ETF
青:TLT:iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF
短期的なチャートの切り出しという点に注意が必要です
全米株式ETF:VTIは7月から見ても11%下落。高値からでは20%ほどの下落になります
典型的な逆相関ではありませんが、11月末以降TLT:iシェアーズ 米国国債 20年超 ETFが上昇しています
2015~2016年のVTIとTLTの比較チャート
チャイナショックなどを含む2015~2016年のチャートです。比較的きれいに逆相関になっています
リセッションでの急落がなければ、このような上下10~20%程度の幅のボックス相場になるかもしれません。
このような相場においても株式と債券をミックスする事で株式が下落する間に債券ETFが逆相関する事で資産の値動きは落ち着いたものになるはずです。
とは言え、こういった低迷期を耐えれば株式が大きく上昇する可能性は高いので~30%程度の下落を何とも思わないメンタルの持ち主なら株式100%でもいいでしょう
株式でも伝統的なディフェンシブ銘柄なら数%程度の高配当を得ながら、暴落局面でも30%程度の下落で済む可能性も高そうなので、そちらを保有するという手段もあります
そもそも、わざわざ為替の影響も受ける海外債券ETFを購入しなくても円キャッシュ比率を高く持っていれば資産トータルでは安心できるかも知れません
但しリスク資産全体の動きがどうしても気になるなら、このようは長期債券ETFを一定量、保有するという手段も一つの投資方法です
3%程度の分配金も魅力です
債券ETFの効用確認まとめ
- 株式ETFと債券ETFを組み合わせて保有することでリスク資産の値動きが落ち着いたものになります
- 長期債券ETFなら分配金利回り3%も期待できます
- 債券投資は金利、為替動向も加味すると単純なものではありません
金利が上昇する中で債券ETFの価格低下、利回り向上となるので株価が下落したからといって、債券ETFが上昇するという単純な動きではないと思いますが
外国債券不要論も承知していますが、ドル資産で運用しているという認識の中、ドル資産内でリスク低減をはかる方法は、債券ETFを中心に今後も検討を続けたいと思います
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