VTとVTIを比較
全世界株式か全米株式か?
よく議論される内容ですが、過去の比較にしても十数年レベルでは切り取る期間にも必ずしもどちらかが優れている言えず、投資家個人の好みやリスク選好度にもよるとしか言いようが無いと考えており私自身は両方購入しいてます
とは言え、やはりどちらが投資先として優れるかは気になるところです
グローバル分散投資の要である全世界株式ETF、VT:バンガード・トータル・ワールドストックETFと米国株式ETF、VT:バンガード・トータル・ストックETFの近況を改めて確認、比較してみます
過去の比較記事と個別ETF記事はこちら
VTvsVTI 1年チャート比較
赤:VTI
青:VT
過去12ヶ月のチャートです。赤色がVTI、青色がVTです
全米株式ETF:VTIは-6.3%、全世界株式ETF:VTは-11.4%です
2018年5月かまでは大きな差異はありませんでしたが、6月以降は米国の株価の伸びに対して全世界は足踏みします
これは2018年6月に米国が行った中国に対する追加関税措置発動による米中貿易戦争の影響などが考えられます
そして10月に入り激化する両国の対立から米国を含め全世界の株式市場は20%程度下落し、12月の急落時には両者の差が縮まりますが1月末時点ではリバウンドで再び少し差がついた状態です
直近では例えば米国重機大手のCAT:キャタピラーが中国での需要減の影響を受け決算が予想を下回りました
このように中国経済の影響をグローバル企業の多い米国市場も影響を受ける為、今後の先行きにはまだまだ不安要素があります
世界経済はどちらに向かうのか?
シラーPER:CAPE比較
次に株価の割高、割安を判定するシラーPERで米国株式と全世界株式を比較してみます
シラーPERに関してまとめた記事です
2018年12月末時点のシラーPERです
StarCapital AGより
2018年6月との比較だと以下のように変化しています
全米(United States) : 30.3 → 26.8
全世界(WORDL AC) : 23.9 → 21.1
参考 日本 : 27.0 → 22.4
CAPEは一般的に25倍を超えると割高とされますが、未だに全米CAPEはやや割高です
CAPEとリターンの相関関係から考えると今は米国ではなく米国以外に投資した方がよいという事になります
それでも30倍を超える超割高だった状態からはかなり水準訂正されてきました
ただし特にこの1月の決算では米国企業の下方修正や決算ミスが目立つようになってきており、その結果、EPS(一株あたり利益)が下がればCAPEも上昇する事になるのでまだまだ分かりません
そして予想されるリセッション:景気後退に既に向かいつつある可能性もあり予断は許しません
全世界株式ETFと全米株式ETFを比較まとめ
- 直近1年では米国株式ETF:VTIが5%ほど上回る
- 割高な水準は訂正されてきている
- 米国含め全世界の株式市場が不安定
過去記事でもあるように過去20~30年は米国株式が優位で、直近1年でも米国株式がアウトパフォームしています
ただし、現在のこの状況だけをみて米国偏重しないように新興国市場ETF:VWO追加購入なども検討しながらグローバル分散投資を継続していきます
個人的には個別株投資ではNVDAで大きくダメージを受けていますが、資産形成の柱としているグローバル分散投資ではまだややマイナス程度です
米国セクターETFや高配当ETFはプラスを維持しており米国投資のが成績はいい状態です
それでもとにかく集中投資は避け分散投資を心がけます
- グローバル分散(VTI、VT or VWO、VEA)
- リターン補完戦略(セクターETF戦略、個別GAMAN)
- 配当補完戦略(高配当ETF、日米個別高配当株)
- アセット分散(債券ETF、REIT、コモディティETF)
本来シーゲル教授が説く分散投資とレイ・ダリオオールウェザーの考え方を上手く組み合わせていきたいと思っています
応援ぽちっといただけるとうれしいです
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