VHT:ヘルスケアセクターETF
人類誕生から追及されてきた永遠のテーマ、健康。秦の始皇帝も不死の薬を探すよう命じたと言われています。幸せな人生を送るうえで健康は最重要の要素と言っても過言ではありません
そんな健康にかかわる企業を集めたヘルスケアセクターはシーゲル教授の数十年間のデータ調査の結果でもS&P500を上回るリターンを得たセクターでの中でも堂々の1位です
- ヘルスケアセクター 14.19%
- 生活必需品セクター 13.36%
- 情報技術セクター 11.39%
- エネルギーセクター 11.32%
そのヘルスケアセクターにまとめて投資する事ができるのがバンガード社のVHT:ヘルスケアセクターETFです
VHT:ヘルスケアセクターETF
米国ETF、VHT:ヘルスケアセクターETFについてご紹介
経費率、保有銘柄、過去のリターン、分配金についてまとめてみます
経費率
0.10%
バンガードのセクターETFはすべて0.10%と低コストです
保有銘柄
2018年8月時点
etdfdb.comより
2018年8月時点で365銘柄で構成されています。
業種としては製薬会社、バイオ関連、医療機器メーカーなどが含まれます
構成最上位は製薬、医療機器、ヘルスケア全般を手掛けるジョンソンエンドジョンソン:JNJ。グローバルなヘルスケア企業の代表格です。家庭向け商品も販売している為、身近な企業でもあります
2番手は医療保険大手のユナイテッドヘルス:UNH。その他はファイザー:PFE、メルク:MRKなどの世界的大手の製薬会社が並び、アッビィ:ABBV、アムジェン:AMGNなどのバイオ医薬品が続きます
上記のような世界的な製薬、バイオ関連、医療関連企業だけでなく中小ヘルスケア企業にも幅広く投資できるのがVHT:ヘルスケアセクターETFです。
製薬会社は莫大な新薬開発費の問題、世界第2位のバイオ製薬会社ギリアド・サイエンシズ:GILDや、テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ:TEVAの事例もある様に個別株の選択はなかなか難しいですが、ETFなら幅広く投資できるのがメリットです
株価チャートとリターン
VDCが設定された2005年からのチャートです
Portfolio1:VHT:ヘルスケアセクターETF
Benchmark1:S&P500インデックスファンド
配当再投資の場合
直近14年ではS&P500(8.5%)を上回る年間リターン10.9%を記録しており年間騰落では10勝4敗と圧倒しています。シーゲル教授の調査は2003年までですが、その後もS&P500をアウトパフォームしている事がわかります。
それでいてリーマンショック時における最大ドローダウンも35%にとどめ、半減したS&P500と比較すると下落耐性もある優秀なETFです
配当金・分配金
直近および過去平均的な分配金利回りは約1.2%程度とそれほど高くありません。
製薬会社などは莫大な開発費を必要とする為、配当で還元するよりも次の成長に利益を向けているのです。
ディフェンシブETF
JPモルガンより
景気循環において上記の循環パターンの場合においてVHT:ヘルスケアセクターETFはVDC:生活必需品セクターETFと並び安定感が際立ちます。景気の底付近ではわずかにVDCに劣り0リターンですが、それ以外の景気状況においてはプラスリターンでありディフェンシブといえるETFです。
現在は景況感はハイテクセクターが好調な左上の状況に近いと思われますが、2019年以降想定されるリセッション初期(図表右上)でのヘルスケアセクターの踏ん張りが期待されます
VHT:ヘルスケアセクターETFまとめ
- VHT:ヘルスケアセクターETFは過去S&Pを上回るリターン
- 下落局面にも比較的強い
- 分配金は1%強と少な目
- 景気好調期にはS&P500に見劣り
VHT:ヘルスケアセクターETFは長らくS&P500をアウトパフォームしてきた優秀なETFです。
健康は人類の永遠のテーマとも言え、ヘルスケアセクターは先進国では健康増進や長寿。新興国でも基本的な疾病予防や公衆衛生。そして乳幼児医療から高齢者医療まで全世界、全年齢層が対象となるセクターです。
個別の製薬会社投資は莫大な新薬開発費の回収や特許切れのリスクもありバイオベンチャーも同様です。後発品(ジェネリック)メーカーとの競争も激化しています。
ただし一方でヘルスケアセクター自体も医療費抑制などの影響を受ける可能性もあり、過去のような安定した上昇が見込めるかはわかりません。
そう言った状況も含めてもグローバルなヘルスケア関連企業が多い米国のVHT:ヘルスケアセクターETFに投資するのはひとつの最適解と考えます
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